ウワサのEVに乗って、山梨までショッピング&テンカラ釣りへ!ワンデイドライブ#8【GO OUTタイアップ】
電車なんかと違って、クルマで行く旅は風の吹くまま気の向くまま、どこにだって行ける。行き先は思い立ったらパッと行けて、パッと帰ってこられるくらいの距離がいい。
そんな本企画も気が付けば8回目。今回はアウトドアブランドのカタログ制作やPRを行うpeople showroomの山田昭一さんと、中国発の注目EV「BYD ATTO 3」に乗って山梨へ。電気自動車と聞くだけで住む世界が違うようなイメージがあったけど、全然そんなことなかった。想像以上に身近で、面白いクルマだったんです。
山田昭一
1978年生まれ、埼玉県出身。セレクトショップやアウトドアブランドに勤めたのち「people showroom」を設立。アウトドアブランドをはじめとしたPR業やカタログ制作などを請け負っている。現在は仕事でもプライベートでも、アウトドア三昧。
TABLE OF CONTENTS : 目次
BYD ATTO 3は、初めてのEVにちょうどいい。
アウトドア好きのみならず、多くの人がEVに対して抱く漠然とした不安感。でも、カメラがフィルムからデジタルになったときも、ガラケーがスマホになったときも、少なくとも最初は抵抗があるもの。それがいつの間にやら、当たり前になっている。だから数年もすれば、EVは珍しいものではなくなるはず。
現在、EVの充電ステーションは都市や地方関係なく増加していて、2030年にはいまの4倍以上の急速充電器が全国各地に設置される予定なのだとか。
そして今回旅を共にする山田さん。彼の愛車は1981年式の旧車でEVとは真逆と言っていいクルマなのだけど、今日は、「BYD ATTO 3」にアップデートを遂げてワンデイドライブ。
「ジブンのクルマはもちろん気に入ってますが、古いなりにいろいろ不便で……。でも今日は最新機能満載のEV。ちょうど気になっていたし楽しみです。ちゃんと運転できるか不安ですけど(笑)」
中目黒で待ち合わせ、早速乗り込んだら、一路山梨へ!
どデカい画面に驚きながら、快適ドライブ。
まずはじめに、山田さんが今回乗るクルマの紹介から。
中国発の「BYD」はバッテリーメーカーとして1995年に創業。その技術をいかし現在は電気自動車メーカーとして、本国やアジア、欧州でシェアを拡大。そして2023年、ついに日本へも本格上陸。今回はミッドサイズSUV「BYD ATTO 3」で旅をする(詳細スペックは公式HPでチェック)。
クルマに乗り込んでいきなり目に飛んでくるのは巨大なモニター。これ、もうナビがめちゃくちゃ見やすい。しかも縦と横を選べるから、好みの位置に設定することができる。「最近は老眼もあるので画面が大きいのは本当に助かりますね。文字も大きく表示されるから、パッと情報が入ってくる」と山田さん。
回転式のタッチスクリーンは15.6インチで、大きめのラップトップくらいのサイズ感だ。純正アプリのほか、Apple CarPlayにも対応しているというのも嬉しいところ。ここに目的地をセットし、高速へ。
「当たり前ですけど、EVって本当に静かなんですね。いつもはこんな小さな声量で車内で会話なんてできないです(笑)。それと想像していたより加速がすごくて驚きました。普段のクルマとのギャップがあり過ぎます」。ちなみに、BYD ATTO 3の航続距離はフル充電で470km(国土交通省審査値)とのことだ。
快適な高速ドライブを1時間ほど楽しんだら、あっという間にはじめの目的地「THE SOIL by YardWorks」へと到着。
グリーン好きにはたまらない空間。
THE SOIL by YardWorks
住所:山梨県笛吹市春日居町鎮目39−3
電話:0553-34-8720
造園業を中心に活動する「YardWorks」が2017年にオープンしたショップは、店内に入ると観葉植物をはじめとしたグリーンが溢れている。そのほかハイセンスな園芸用品やアパレルも多数。
山田さんの自宅には庭があるため、そこで使える道具を中心に物色。ここで選んだのは鉢に入った小ぶりな観葉植物と、ガーデンツールメーカーとYardWorksがコラボした新作ジョウロ。
「これがあれば、庭の植物への水やりもかなり捗りそう。ガーデンツールっぽくない見た目もいいですね」
今日は釣り道具一式も積んできたけれど、ジョウロを積んだって荷室には全然余裕がある。そして、この見た目でシートはフルフラットにもなるから車中泊もお手のもの。アダプターを付ければAC電源も使えるから(車外)、ドライヤーだったりケトルなんかも使えてしまう。さすが、大容量のバッテリーを積んでいるだけのことはある。
ちなみに同店は、本業である造園業で文字通り北海道から沖縄まで飛び回っているため、営業しているのは週に3日のみ。訪れる際はご注意を。
軽くてイケてる登山用品を探すなら。
山田さんの趣味であるテンカラ釣り。テンカラ釣りはときに川の中を歩いたり岩場を超えたりするから、持っていくギアはなるべく軽いものにしているという。そこで役立つものを探しに、次は山梨甲府市にある登山用品店「SUNDAY」へやってきた。
SUNDAY
住所:山梨県甲府市国母1丁目19−9
電話:055-237-1773
仕事柄、さまざまなアウトドア用品を見てきている山田さんでも「見てるだけで物欲が湧いてくる!」ほどに、「SUNDAY」のセレクトは個性的。メジャーブランドはもちろん、気鋭のガレージブランドや海外から直接仕入れているという聞き馴染みのないブランドまで並び、そのほとんどが極めて軽量で機能的。
「じつは以前にも何度かプライベートで買い物に来たことがあったんです。都内でもここまでウルトラライトなギアやアパレルが揃っているお店ってなかなかないんですよね」
とはいえ、同店はUL推しというわけではなく、荷物をカリカリに削るというより「必要なものはしっかり持ちながら、ギアが少しでも軽かったら登山がラクになる」くらいのスタンス。バランスのいいものが揃っているわけだ。
2009年にスタートし、今年でまる15年。登山や釣り、そして普段も使える優秀なギアを山梨で探すなら、行っておいてソンはない。
道の駅で、お腹とバッテリーを満たしていく。
今日のドライブの目的地である釣り場へ向かう前に、道の駅へと一旦立ち寄る。ランチがてら、とりあえずチャージしてみようということに。
道の駅とよとみ
住所:山梨県中央市浅利1010-1
電話:055-269-3421
EVの充電ステーションの多さは、EVに乗ってみないとわからない。目立たないけれど意外にもそこら中にあり、高速のサービスエリアはもちろん、山梨市内でも道の駅だったり、クルマのディーラーにも設置されている。なかには24時間使えるステーションもある。「BYD ATTO 3」のナビでポチれば、探すのもまったく苦にならない。
ちなみに、急速充電の場合は1セットが30分で、30〜80%ほどチャージすることが可能(充電器のスペックによる)。駐車スペースを確保しながら、寄り道ついでに充電するのがスマートだ。しかも料金は、契約会社によっても異なるのだけど1回で500円程度。
安い!
山梨産の野菜をたんまり買って、レストランでポークソテーを食べてるあいだにあっという間に1時間経過。お腹もクルマも満たしたら、最後の目的地である大月北部の真木川へ。
いざ、雨の中でテンカラ釣り!
この日は終始雨だったため、険しい坂道を登っているときにフロントガラスが曇りはじめる。そんなときの合言葉は「Hi, BYD!」。そう呼びかけてあげると音声アシスタントが起動し、さらにリクエストをしてあげれば、様々な操作をしてくれる。
「Hi, BYD! デフロスターをオンにして」
山田さんがそう発すると、車内に空気が回り始めみるみる曇りがなくなっていった。ありがとうBYD! そのほか、窓を締めたり、リアゲートを開け閉めしてくれたり、空調をコントロールしたりといろいろ便利だ。特に高速道路の運転中なんか、かなり重宝する。
さて、真木川は数年前、山田さんがテンカラデビューした場所で、関東でも有数のテンカラスポット。険しい坂道でもものとしもないBYD ATTO 3で快適にドライブは進み、道の駅から約1時間かけて到着した。雨も降っているから早々と準備を済ませ、早速トライ!
多い時は、毎週のようにこの場所に通っていたという山田さん。その腕前はかなりのものなのだけど、この日は生憎の天気のためかヒットせず。
「釣れなくても楽しいのがテンカラなんです。ただ、やっぱり雨の日は難しいですね(笑)。もう少し川を登っていけば釣れるかもしれないですけど。今日はこのあたりで切り上げましょうか!」
あえてアナログ感を残しているあたりも、ボクらにぴったり。
EVは航続距離を伸ばすため、大きなバッテリーを積まなければいけない。そうすると必然的に車格が大きくなってしまう。一方でコンパクトなEVでは、航続距離が短くなってしまう。
その点、BYDは元々がバッテリーメーカーであることに加え、モーターやコントローラー、半導体までをも自社で作っているから、電気効率が非常に優れている上に、すべてを一括でデザインしているため車格も小さくすることができるそう。加えて、コストも抑えられる。だから都内の狭い道も苦にならないし、遠く離れたあの場所へも、気兼ねなくドライブすることができるのだ。
山田さんも初めてのEV体験を、こう語る。
「最初はデジタル機器に囲まれて操作できるか不安でしたけど、あえてアナログなボタンも残してくれているから、普段は旧車に乗っているジブンでも違和感なくドライブが楽しめました。それと、EVで峠とか登りきれるの?とか思ってましたが、めちゃめちゃパワーありましたね(笑)。価格もEVのなかではお手頃らしいので、入門編として買うのもありかもしれないですね」
そうそう、そういえば「BYD ATTO 3」にはカラオケの機能までついている。10万曲以上入っていて、歌詞を見ながら歌うことができるのだ。専用のマイクも別売しているそうで、この機能はかなり盛り上がれる。オートキャンプをしながらスナックごっことか、結構いいかも。帰り道はこの世代のアンセムを大合唱して。
『GO OUT』にて掲載中
Photo / Shouta Kikuchi